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Instagramから発信される、
女性特有の感性
PHOTOGRAPHY BY GOTTINGHAM
TEXT BY KURUMI FUKUTSU

  • Photography by GOTTINGHAM
  • Text by KURUMI FUKUTSU

東京を拠点に活動するインスタグラマーの稲垣小雪さん。美しい写真の構図と、ユーモア溢れる世界観が注目を集め、67,800人というフォロワー(2015年12月現在)を誇る。彼女が、Instagramというフィルターを通して見る世界の色とは?

Instagramから発信される、女性特有の感性

都市環境とリンクして
変化する、色彩の感じ方

Instagramで写真を撮影する時に意識していることはありますか?
私の写真には、そんなに色がないと思うんです。限られた色のパレットで何を表現できるかを常に考えて撮影していますね。基本的な色選びはミニマルでありながら、アクセントとなるような、ヴィヴィッドな差し色の使い方を意識しています。東京に住み始めてから色味が東京っぽくなったと思います。マレーシアに住んでいた頃は、町並みがカラフルだったので、自然とヴィヴィッドな色を取り入れてましたね。国によって感じる色彩が違うというのも面白いと思います。

インスタグラマーが集う場

Instagramを始めたのはいつですか?
3年前に始めたのですが、それまでiPhoneを持っていなかったので、パソコンからアクセスして好きなアーティストのアカウントをチェックしていました。iPhoneを購入して撮影を始めると、写真が驚く程、綺麗に撮れたので、自身のアカウントもスタートすることにしました。
インスタグラマーの方々のコミュニティはどのように生まれるのでしょうか?
海外に住んでいた頃から、Instagram上で日本人の方とはコミュニケーションを取っていて、東京に移り住んでから、実際に会うようになりました。インスタグラマー仲間で集まって、色々な撮影スポットをまわる「フォトウォーク」というイベントがあるのですが、声をかけてもらった時はだいたい参加するようにしています。
Instagramから発信される、女性特有の感性

共感を生む、
日常の切り取り方

被写体はどのように選びますか?
私にとってのInstagramとは、例えば、イベントに参加するのは、他のインスタグラマーの方々との交流の意味合いが強いのですが、始めた当初は、もっと個人的な活動だったように思います。作品集を作る感覚で、テーマやモチーフを意識的に設定するのではなく、日々の暮らしの中で目を惹く景色や物、友人をはじめとする身近な人物を被写体としたり、「作品」というよりは、ちょっとした発見をシェアする場ですね。
小雪さんの写真が「共感される写真」になっている理由は何だと思いますか?
被写体は何であれ、一枚の写真の中に異なる要素を詰め込みすぎないように心掛けていて、この点だけは、私の撮る写真において一貫していると思います。一貫性の中にも、変化がある。そんな世界観を大事にしていますね。
Instagramから発信される、女性特有の感性

Instagramに見られる、
女性的な写真と男性的な写真

小雪さんのアカウントを知るまで、あまり女性のインスタグラマーの方を多くは知らなかったのですが。
日本は女性のインスタグラマーの方が特に多いと思います。私見ですが、女性の方はふんわりとしたポートレートが上手で、フィルムを使っている方や普段から写真を愛好されている方で、アウトプットの場としてInstagramを使われていることが多いです。海外に住んでいた私にとって、フィルムカメラには昔から馴染みがありませんでした。フィルムカメラを使って撮影する習慣って、例えば、使い捨てカメラとか、なんとなく日本的で、その視点から考えると、私は日本のインスタグラマーの方々とはちょっと違うのかなと思っています。男性と女性の違いで言えば、男性の方は、侵入禁止の場所に行ったり、冒険の要素があるような、格好良い壮大な写真を撮りますよね。ハラハラさせられる写真が多い(笑)。女性の方は、柔らかで暖かい、そして美しい写真が多いような気がします。
Instagramの撮影をする中で、色の発見はありますか?
道端で自動車のオイルが水たまりに混ざっている様子を見ると、肉眼には虹のように写って綺麗なのですが、写真に上手く収めることができないんですよ。でも、いつかは綺麗に写真が撮れると思っています(笑)。
Instagramから発信される、女性特有の感性

今すぐフォローすべき、
世界のインスタグラマー

どんなインスタグラマーの方をフォローされてますか?
アメリカの @erobynは、子供の写真を沢山アップしていて、写真の美しさは勿論、彼女の日記を覗いているような感覚も魅力です。Instagramだと、撮影とシェアがほぼリアルタイムですよね。写真を通して、フォローしている人の存在を身近に感じれるようになる。例えば、Instagramに彼女がアップする家族の写真を通して、子供の成長を見るのも、紙や従来のウェブサイト上のフォトアルバムとは伝わり方が異なると思うのです。パーソナルな要素が写真に入り込むと、見ず知らずの人なのに、不思議と出会ったような気分になりますよね。
スペインの @annisetは、世界観がコミカルで面白い。彼女のボーイフレンド(@drcuerda)も写真によく登場していて、お互いの写真を撮って投稿し合うのですが。それぞれの視点から、カップルで過ごす時間を垣間見れるのが魅力的ですね。
中国の @lvlvlcyは、私と同年代の女性で、実際に日本で会ったことがあるのですが、彼女はモダンな建築を写真に収めるのが上手です。それぞれの国でしか撮ることができない被写体があり、実際に場所を訪れることはできなくても、Instagramを通して知り、アーカイブとして残すことができる。デジタルの世界を介して多くの人と知り合うというのは、よく考えると不思議ですが、手軽に楽しむことができるツールでありながら、刺激的な発見に出会えるのがInstagramの良い点だと思います。

今、Instagramで
シェアしたい写真

今、撮りたいと思う被写体は何ですか?
友達でriceちゃんという子がいるのですが、その子のポートレートを撮りたいと思っています。バスタブにお米を敷き詰めて、その子に入ってもらう(笑)。近々、必ず撮影したいと思っています。

instagram.com/koyoox